松本零士さん死去 北九州市民や関係者らが悼む

 漫画家の松本零士さんの悲報が伝わった2月20日、少年時代を過ごした北九州市では、市民や関係者らから悼む声が聞かれた。

「原点は小倉」生前語る



 松本さんは2012年8月の開館から21年6月まで、北九州市漫画ミュージアム(北九州市小倉北区)の名誉館長を務めた。同ミュージアムの田中時彦館長は「漫画ミュージアムを開設する計画にも大変なご尽力をたまわった。漫画家としての原点は北九州・小倉にあるとの思い入れをお持ちで、思い出を熱く語ってくださったことが強く印象に残っている。謹んで哀悼の意を表したい」とのコメントを出した。


 20日に就任した同市の武内和久市長は「巨星である松本零士さんが亡くなられたことに、心からお悔やみ申し上げたい。北九州市の誇る偉人として、市の文化の発信に貢献していただいたことにお礼申し上げたい」と語った。

夢ある作品に親しみ

 北九州市では、松本さんの代表作「銀河鉄道999」に登場するメーテルなどが描かれた北九州モノレールが運行されるなどしており、作品は市民にも親しまれている。同市小倉北区の元教員(62)は「作品には夢があり、メーテルは憧れの存在だった。松本さんの作品はずっと残るので、これからも多くの人に愛されてほしい」と話していた。

 また、服部誠太郎知事は同日、「数多くの作品で世界中の子どもたちに夢を与えてくれた。県の多言語ウェブサイトでは、友情やお互いに理解し合うことの大切さを語っていただいた。ご冥福(めいふく)を心からお祈り申し上げる」とのコメントを発表した。


advertisement

この記事をシェアする