JR九州は、偽造や複製が難しいデジタル技術を使ったデジタルデータ「NFT(非代替性トークン)」の販売を始めた。第1弾は西九州新幹線の車両など6種類の「かもめ」の動画で、それぞれ限定100個。独自の販売サイトを開設し、収益化に向けて鉄道愛好家らの需要を見極める。
複製困難「NFT」で
NFTは、複製が簡単なデジタル作品に、暗号資産(仮想通貨)に使われるブロックチェーン技術を用いて本物であると証明する仕組み。鉄道業界で初めての取り組みで、「白いかもめ」の愛称で親しまれている885系や、JR九州初の新型特急だった783系などの車両がスライドショーで15~25秒間流れる動画を販売する。
1個税込み3300円で、転売はできない。全6種類を購入すれば、開業直前に走行した西九州新幹線「かもめ」のラッピング車両の特典NFTが贈られる。第2弾の販売も計画している。
「新しいコミュニケーションに」
JR九州の担当者は「乗客や愛好家との新しいコミュニケーションになる。新たなコレクションとして楽しんでもらいたい」と話している。