福岡県の「いじめレスキュー」に4か月で150件の相談 

2024.04.03

 公認心理師などの専門家が第三者の立場でいじめの相談に応じる「福岡県いじめレスキューセンター」について、福岡県は2月までの4か月間に150件の相談が寄せられたと明らかにした。センターから連絡を受け、学校側が対応に乗り出したケースも出ているという。

学校側が対応したケースも

 センターは、こども家庭庁のモデル事業として2023年11月から運営を開始。学校や教育委員会とは異なる部署で運営している。学校に相談しにくいケースにも対応することで、いじめの長期化や重大化を防ぐことを目指している。

 県こども未来課によると、寄せられた相談のうち、いじめに関するのは112件で、残りは大人同士のトラブルなどセンターが対象としていないものだった。いじめの相談の内訳では、小学校の43件が最も多く、高校の38件、中学校の26件などが続いた。設置者別では公立75件、私立21件、不明16件だった。

担当者「想定を超える件数」

 また、センターはこのうち50件について学校側と状況を確認し、対応を協議するなどした。中には、学校が事実を確認できないとしていた事案の再調査につながったり、友人間のトラブルと捉えていた学校がいじめの重大事態として調査に乗り出したりしたケースもあったという。

 同課の担当者は「想定を超える相談が寄せられている。相談の多くは、学校に対応を求めているが、なかなかうまくいかないというケースで、第三者に相談できるセンターの需要の高さを感じている」と話している。

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