困りごとは地元で解決!田川市に専用サイト「KIBITTE」

 福岡県田川市の中小企業と経済団体、市などが連携し、様々な「困りごと」に対応する地元業者の仲介サービス事業を始めた。専用サイト「KIBITTE(きびって)」を開設したほか、電話受付窓口も設置した。マッチングによってモノやサービスとお金を市内で循環させ、地域活性化につなげたい考えだ。

地域の業者を紹介


仲介サイト「KIBITTE」のトップ画面

 サイトは、田川商工会議所や県中小企業家同友会、市内に本支店がある金融機関、市などが2023年8月設立した一般社団法人「たがわ地域経済活性化センター」が開設。家の修理や介護支援、パソコンのトラブルといったケースごとに、対応できる市内の業者を紹介している。名称は「結ぶ」を意味する田川地方の方言「きびる」にちなんだ。

 システム構築には市が国の「デジタル田園都市国家構想」の交付金を活用し、約700万円を助成。仲介サービスの利用者負担は設けず、業者が支払う会費(入会時3000円、年1万2000円)をサイトの運営費などに充てる。6月26日までに38業者が登録し、同法人は市内事業所の約1割にあたる220業者の登録を目指している。

 電話受付窓口は平日午前10時~午後5時、0120-12-8996。通話無料。

地元で”経済”を循環

 事業化は官民の約30人でつくる市産業振興会議実務責任者会議が、市の「中小企業振興ビジョン」(19年策定)に沿って進めた。取り組みを通じて新たなニーズの掘り起こしにも力を入れ、ビジネスのヒントに生かしたいという。

 事業化を主導した田川市の住宅設備会社副社長・岡田光弘さんは「仲介事業で地元業者の存在感を高めたい。将来的には業種を広げ、地域内の経済を循環させる基盤事業に育てていきたい」と話している。


advertisement

この記事をシェアする