宗像市とJR九州が連携協定 まちづくりに市内3駅を生かす

 福岡県宗像市とJR九州は9月30日、包括連携協定を結び、まちづくり全般で協力し合う方針を確認した。JR九州は各地の自治体と沿線の活性化などを目的に包括・個別分野の協定を結んでおり、包括的な協定は県内では粕屋町、篠栗町に続き3例目。


協定書を手にする古宮社長(左)と伊豆市長

 今回の協定では、市内3駅を主要交通結節点に位置づけるまちづくりを目指す。具体的には、各駅と市内各地をつなぐバスなど2次交通網について、バス事業者にも働きかけて持続可能な整備・運営を図っていく。

 同市は福岡、北九州両政令市の通勤圏として発展してきた経緯があり、定住人口の維持に向けて、特急利用料金補助のあり方の検討も進める。防災面でも連携し、電気をためて必要時に使う「系統用蓄電池」の宗像市での運用も検討する。

 協定に基づく取り組みの第1弾として、2026年2月末まで、市内を走るバスも利用できる1日デジタルチケットを販売する。博多駅からの往復で料金は2000円(税込み)。

 市役所で行われた締結式で伊豆美沙子市長は「鉄道の利便性向上に取り組み、住み続けられるまちに選ばれたい」と強調。かつて宗像市に住んでいたというJR九州の古宮洋二社長は「福岡市の人口は増えており、まちを広げるのに鉄道を生かしたい」と述べた。


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