新しいラーメンのアイデア競う 柳川高校の生徒が発表会

 福岡県柳川市の私立柳川高校で、生徒たちが新たなラーメン開発やキッチンカーの経営をテーマに、順位を競うプレゼンテーション(発表)大会が行われた。入賞した3チームは、人気ラーメン店「一風堂」の指導を受け、11月1~3日、九州産業大学(福岡市東区)の学園祭「香椎祭」に出店する。


新しいラーメンの開発について発表する生徒たち


「一風堂」との連携で


 同校の運営法人と一風堂を運営する「力の源ホールディングス」(福岡市)は今年6月、連携契約を締結。起業家精神と実践的な経営力を養うため、独創的な商品づくりに取り組む「スタートアップ教育プログラム」が始まった。

 全校生徒約1200人のほぼ全員が、数人のチームになって、ユニークなラーメンのアイデアと、PRの方法、利益が出せるような原価計算と売り上げ目標などを考え、書類を提出。審査の結果、8ームが選ばれ、9月24日のプレゼンテーション大会に臨んだ。

 各チームは、プロジェクターを使いながら、牛肉、豚肉、鶏肉をたっぷり使った食べ応え満点の「チョモランマラーメン」、細麺を使ったカレーラーメン、見た目はラーメンだが、麺にタピオカや白玉、チャーシューの代わりにチョコクレープをのせた「スイーツラーメン」、国産材料にこだわり、シイタケとしょうゆベースのスープに芋の麺を使った「山の幸ラーメン」などを提案した。

 それぞれ価格決定のデータとなる材料費や人件費、販売目標、損益分岐点、利益率なども説明。独創性や実現可能性などの項目ごとに、同ホールディングスや銀行の担当者らが採点し、「値段はもっと高くてもいい」「具材が多すぎると、準備が大変では」といった意見が出ていた。

上位は学園祭に出店

 福岡市・天神地区で約500人にラーメンに関するアンケートを取って市場調査をした結果、学園祭でキッチンカーを出すことになったのは、柳川のノリ、黒ゆずこしょう、キクラゲなど地元食材をふんだんに使ったラーメン、キクラゲや煮卵、チャーシューなど多数のトッピングを写真付きカードで選べるカスタムラーメンなどを提案した3チームに決まった。

 同ホールディングスの柳本啓輔・商品開発責任者は総評で「審査は僅差だった。(選ばれなかったチームは)今回の経験を次のステップにつなげてほしい」と述べた。

 3チームは今後、一風堂の店舗で指導を受けながら、メニューを完成させる。学園祭のほか、複数のイベントに出店して、売り上げなどを競い、最上位のチームは来年2月頃、一風堂の米国ニューヨーク店に招待されることになっている。


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