日本醤油(しょうゆ)協会が主催した今年の「全国醤油品評会」で、福岡県宗像市の醸造2社がそろって優秀賞を受賞した。市内の醸造元は2社のみで、ライバルでもある両社のトップが市役所を訪ね、「宗像の味が全国に認められた」と報告した。
マルヨシ醤油、ナカマル醤油 4年ぶり
2社は同市上八の「マルヨシ醤油株式会社」(吉村佐智子社長)と同市神湊の「ナカマル醤油醸造元」(永嶋多知代表)。両社とも麹(こうじ)を食塩水でなく醤油で仕込む「再仕込(さいしこみ)」と呼ばれる製法の部門に出品した。両社は濃厚で深みのある味わいが出るこの製法を得意としており、近年は競い合うように受賞を重ねている。今年は2021年以来、4年ぶりとなるダブル受賞を成し遂げた。
今年の品評会には全国から303点の出品があり、うち両社の商品を含む53点が入賞した。永嶋代表とともに市役所を10月に訪れた吉村社長は「互いにいいところを学び合い、切磋琢磨(せっさたくま)している」と語り、伊豆美沙子市長は「地域の食文化を守り続けており、誇りに思う」とたたえた。
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