【大分】求人・求職アプリでつなぐ 別府市が新サービス

 大分県別府市は8月から、市内事業者の短期・単発の求人と求職者をつなぐ公式マッチングサービス「べっぷマッチボックス」を始めた。7月の試行期間も含め9月10日時点で約160件のマッチングに成功している。

べっぷマッチボックス


べっぷマッチボックスの画面

 求人を出せるのは、市内に事業所がある企業や個人事業主。繁忙期などの1日単位のバイトのほか、将来の社員雇用などを前提にした「体験就業」の求人も可能で長期的な人材確保にもつなげられる。

 現在、宿泊施設の接客や老人ホームの介護助手といった求人が紹介されている。求職者は登録無料で、家事や子育ての合間に働きたい主婦や副業を探す人、シニア世代、学生らが仕事探しに利用することを想定している。

 市の事業費は約850万円。入札で決まった新潟市の企業のアプリ「マッチボックス」を利用し、運営も同社に委託した。同社に事業者が支払う手数料などを無料にするキャンペーンも10月末まで行っている(予算が上限に達し次第終了)。

 市が昨年12月に行った市内の事業者へのアンケート調査では、回答があった約230事業所のうち約8割が人手不足を訴えた。市産業政策課の市原祐一課長は「求職者側のニーズの多様化に対応でき、行政が行うことで安心して使ってもらえると思う」と話す。

 県内では、由布市も昨年8月に「ゆふマッチボックス」を導入。昨年度は宿泊・飲食業関連を中心に786件の採用があった。社員採用などの長期雇用に結びついたケースも10例あったという。


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