西鉄大牟田駅前広場に路面電車カフェが登場 長年愛された喫茶店の味を復刻

吊り革や照明など往時の雰囲気をとどめる路面電車内のカフェ

記事 INDEX

  • 「はらハーモニーコーヒー」
  • 地域のにぎわい創出を担う
  • インスタ映えで評判広がる

 福岡県大牟田市内で50年以上親しまれた老舗喫茶店のコーヒーなどを復刻したカフェが、西鉄大牟田駅前広場に展示している路面電車の車両内にオープンしました。開店から1か月あまり。SNSなどで評判が広がり、人気を集めています。

地域のにぎわい創出を担う

 大牟田市などによると車両は1943年製で、52年に路面電車の路線が廃止されるまで運行。市は2018年、車両を保存していた市民グループから寄贈を受け、19年3月に広場に設置。街の活性化につなげようと昨年、車両内で飲食店などを営業する事業者を公募しました。


カフェの営業が始まった駅前広場の路面電車

 選定されたのは、中心市街地の空き店舗再生などに取り組む会社「大牟田ビンテージのまち」。社長の冨山博史さんは、惜しまれながら19年5月に閉店した老舗「コーヒーサロンはら」の元店主・上野由幾恵さんと交流があり、「市民に愛されたコーヒーなどを復刻したい」と発案しました。


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インスタ映えで評判広がる

 3月末に開店した店は「はらハーモニーコーヒー」。レシピは上野さんから指導を受け、コーヒー豆の量や湯温などを再現。ファンも多かったフルーツサンドは、「インスタ映え」するよう工夫するなどアレンジを加えて提供しています。


バナナやメロンなどを使ったフルーツサンド

 上野さんは「言葉にならないくらいうれしい」とコーヒー復刻を喜び、冨山さんは「地域のにぎわいを生み出すとともに、コーヒーサロンはらの歴史も伝えたい」と意気込んでいます。


カフェのオープンを喜ぶ冨山さん(左)と上野さん

 コーヒーなどの飲み物やフルーツサンドはいずれも400円前後で、果物は季節によって変わります。9~18時の営業で、火曜(祝日の場合は翌日)は定休です。問い合わせは冨山さん(090-1166-8887)へ。


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