育て!おみやげ新定番 焼き鳥の街・久留米の名物「ダルム」がチップスに

久留米のソウルフードから生まれたダルムチップス

記事 INDEX

  • 豚の腸をカリっと焼いて
  • 久留米焼き鳥を全国に
  • 「ダルム券」で本物2本!

 福岡県久留米市で飲食店を経営する「KURUMEグッドフーズ」が、地元で愛される焼き鳥「ダルム」を使った「ダルムチップス」(税込み500円)を開発しました。豚の腸をカリカリのチップスに仕上げたオリジナルの風味で、JR久留米駅の土産品店などで販売しています。

豚の腸をカリっと焼いて

 久留米市は、多くの焼き鳥店がひしめく全国でも屈指の激戦区。鶏肉だけではなく、豚や牛など幅広い食材があるのも特徴で、豚の腸を焼いた「ダルム」はソウルフードとして住民に根付いています。


腸を串にさして焼いた「ダルム」(提供:KURUMEグッドフーズ)


 同市螢川町の焼き鳥店「串焼ほたる川」を営むKURUMEグッドフーズの代表・原田憲一郎さんによると、「ダルム」はドイツ語で「腸」を指します。店によって違いはあるものの、久留米では直腸をボイルし、カリッと焼き上げて出すのが一般的だといいます。


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久留米焼き鳥を全国に

 久留米焼きとり文化振興会の副会長としても活動する原田さんは、10年あまり前から「久留米焼き鳥を日本中に広めたい」と、ダルムでお土産をつくれないか考えてきたそうです。これまでは店の仕事も忙しく、なかなか実現に至りませんでしたが、コロナ禍を機に昨年春から、チップスの製作を本格的に始めました。


串焼ほたる川

 はじめは焼き鳥と同じ塩やたれの味付けを試しましたが、カリカリに揚げたダルムには合わなかったといいます。様々なサンプルを作って多くの人の感想を聞くうち、少し甘みもあるしょうゆベースの味にたどり着きました。

 昨年12月の発売以降、「お酒を飲まない人でもおいしい」「いつの間にか一袋たべてしまう」など評判は上々です。原田さんは「意見も分かれて味付けを決めるのが難しかったですが、ビールのつまみとしてだけでなく、子どもにも食べてもらえるおいしい味付けになりました」と自信を見せます。

「ダルム券」で本物2本!

 ダルムチップスは現在、久留米の特産品を扱う「地場産くるめ」の各店、道の駅くるめなどで販売しています。久留米市内の飲食店などでおすすめメニューと交換できる「久留米くるくるチケット」(500円券×4枚)によるキャンペーンも実施中で、「地場産くるめ」などでチケットとダルムチップスを交換すれば、「串焼ほたる川」で本物のダルム2本が食べられる「ダルム券」が手に入るとのことです。


 串焼ほたる川は現在、コロナ禍で休業中ですが、原田さんは「地道に定着していくお土産になればうれしいです。ダルムチップスを通じて久留米焼き鳥に興味を持ってもらい、久留米の活性化に少しでもつながれば」と期待しています。


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