廃校が宿泊施設に 豊かな自然と食、星空を楽しめる東峰村の「アクアクレタ小石原」
記事 INDEX
- 料理人から「地域おこし」へ
- 本格レストランやキャンプ場
- 新しいものがうまれる場所に
自然が豊かな福岡県東峰村に小学校の跡地を活用した宿泊施設「アクアクレタ小石原」があります。なつかしい雰囲気と快適さの両立を図った広大な敷地で、地元の素材をいかした料理や焼き物体験、キャンプなど様々なサービスを楽しめます。
料理人から「地域おこし」へ
アクアクレタは、大分自動車道の杷木(はき)インターチェンジから車で25分ほどの国道211号近くにあります。旧小石原小の校舎として1981年度に建てられましたが、2011年度に児童の減少から廃校に。活用方法の検討が続き、公募によって2019年、体験型の宿泊施設を提案した「小石原ドットコム」が事業者に選ばれました。
小石原ドットコムの社長を務める津田壮史さんは、イタリアでも腕を振るった料理人で、2016年に東峰村の地域おこし協力隊員に着任。地元の野菜を用いた料理を楽しむ観光ツアーなどに取り組んできましたが、小学校跡地の再生を目指す公募を知り、仲間とともに会社を設立して事業者として名乗りを上げました。
本格レストランやキャンプ場
施設は2年ほどの改装期間を経て2021年4月にオープン。1階には、運動場が見えるコワーキングスペースのほか、レザークラフトや陶芸の体験ができる教室などがあります。給食室をリノベーションしたレストランでは、村の新鮮な食材を使った本格的な創作イタリアンを提供。盛りつけに使われる地元の陶器も魅力の一つです。
宿泊エリアは2階が中心です。シングルルームとツインルーム(計15部屋)、和室(2部屋)などがあり、どれも東峰村の豊かな自然をイメージした造りになっています。音楽室を改装したスイートルームは、窓からきれいな星空を望めます。
駐車場とあわせて約1万6000平方メートルある運動場はキャンプ場として利用。毎週土曜にはキャンプファイアも行われます。また、ドローンの資格を取得できるスクールも開催しています。
新しいものがうまれる場所に
施設オープン以降、家族連れや年配の夫婦など幅広い世代が訪れるようになってきました。キャンプ場も週末は数週間先まで予約でほぼ埋まる人気ということです。
今後は企業研修での利用や地元の高校生との連携などにも取り組んでいく予定です。津田さんは「村の過疎が進む中で、将来に向けた地域の活性化も意識しています。交流人口を増やし、普段出会わない人が交わることで、新しいものがうまれる場所にしていきたいです」と話しています。
施設名 | アクアクレタ小石原 |
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所在地 | 福岡県東峰村小石原868-1 |
料金 | 1泊2食付き1人1万円~(宿泊税別途) キャンプ場は1区画2750円~(日帰りは2200円~) ※7月15日までは1区画550円で利用できるキャンペーンを実施中 ※料金はいずれも税込みで、時期によって変動する |
公式サイト | アクアクレタ小石原 |