木工のまち・大川の人気キャラ「モッカくん」が絵本になった
福岡県大川市のイメージキャラクター「モッカくん」をデザインしたイラストレーター荻原典子さん(久留米市)らが、モッカくんを主人公にした絵本を制作した。モッカくんは、子どもたちを中心に人気急上昇中で、生みの親である荻原さんは「育ててもらった大川のみなさんに恩返しをしたい」との思いを込めたという。
1999年生まれの「木の妖精」
モッカくんは1999年、大川青年会議所の創立30周年を記念した木化推進事業の一環で誕生。その後、使用権が大川市に寄贈された。
大川を木の香りでいっぱいにするため、未来からやってきた木の妖精で、頭は切り株で、打ち出の小づちを持っている。年輪の数から「永遠の4才」という。
様々なイベントやテレビに出演し、2021年10月にオープンした同市子育て支援総合施設の愛称が公募で「モッカランド」と命名されるなど、人気を集めている。
古里の懐かしい情景を描く
絵本の題名は「モッカくんとふぞろいの木馬(きうま)」で、B5判、24ページ。荻原さんの夫、孝弘さんが代表を務める「Ars.Artis」が発行した。
制作に当たって荻原さんは、市から提供を受けた昔の大川の写真などを参考にして、想像を膨らませたという。竹馬ならぬ木で作った「木馬」で遊ぶ子どもたちの姿や懐かしい情景などを描いている。文は大川市のクリエイティブディレクター市田里実さんが担当した。
荻原さんらは、10月11日に市役所を訪れ、26冊を寄贈。倉重良一市長は「モッカくんを通して大川の歴史を学ぶことに活用したい」と感謝した。
絵本はモッカランドや市立図書館、市内の小学校、保育園などに置かれているほか、同市の観光・インテリア情報ステーション「大川テラッツァ」などで販売。税込み1210円。問い合わせは「Ars.Artis」(0942-65-7008)へ。