北九州の新名物に 山椒かおる「小倉コーラ」がピリリと誕生

こだわって開発した「小倉コーラ」をコップに注いでPRする岡さん

 北九州市小倉北区で映像制作などを手がける会社「フューチャースタジオ」は、小倉南区産の山椒(さんしょう)を使ったクラフトコーラ「小倉コーラ」を開発した。さわやかな香りとほのかな辛味が特徴で、7月12日から販売を始めた。代表の岡浩平さん(45)は「山椒は『ぬかみそ炊き』にも使われる北九州にゆかりのある食材。小倉の新しい名物にしていきたい」と意気込んでいる。

ほのかに感じる天然の風味

 小倉北区のちゅうぎん通りにオフィスを構える岡さんは2020年1月、自社の作品を紹介する場として1階部分にカフェをオープン。目玉商品として提供していたのが自家製のクラフトコーラで、客からの評判も良かったが、新型コロナウイルスの影響を受け、カフェはわずか3か月で閉店に追い込まれた。

 こだわって作り、思い入れのあったクラフトコーラを復活できないかと模索する中、市内の土産店に「北九州ならでは」と言える商品が少ないことに着目。英語で「ジャパニーズペッパー」という地元産の山椒を使い、観光客が楽しんで飲める北九州オリジナルのコーラを瓶で販売しようと考え、23年秋頃から開発を始めた。


小倉南区産の山椒を使用した「小倉コーラ」


 クラフトコーラには山椒のほか、九州産のショウガや沖縄産のきび砂糖などを使用。ミカン科に属する山椒は、かんきつのような清涼感が特徴だが、入れすぎると辛味が強くなるため、ほのかに感じる程度に分量を調整した。炭酸も強すぎず、天然素材の風味を楽しめる。


街で盛り上がっていければ

 資金はクラウドファンディングを活用して約1か月で約130万円を調達。一般的なクラフトコーラは濃縮したものが販売され、炭酸水などで割って飲む場合が多いが、すぐ飲んでもらえるようにソーダで割ったものを瓶詰めした。200ミリ・リットル入りで600円(税別)。ラベルは小倉城をイメージして城の屋根や刀をデザインしている。

 小倉北区の小倉井筒屋と小倉城の物販休憩施設「しろテラス」で12日に販売を開始。今後は取扱店を増やしていきたい考えだ。


小倉井筒屋と「しろテラス」で販売中


 岡さんは「味に磨きをかけ、山椒をより感じられる味など種類を増やしていきたい。お酒で割って飲んでも楽しめるので、市内の飲食店でも提供してもらい、街全体で盛り上がっていければ」と話している。


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