北九州で聖地巡礼 アニメ「メカウデ」の"ロケ地マップ"完成

配布しているメカウデのロケ地マップ (マップ、作品、アプリの画像はいずれも北九州市提供)

記事 INDEX

  • 実在の街並みがリアルに登場
  • 市内を巡るアプリに新コース
  • 漫画ミュージアムで特別展!

 北九州市は、市が舞台のモデルになったアニメ「メカウデ」のロケ地マップを作成し、市内で配布しています。マップでは作中に登場する実在の建造物を紹介。スマートフォンのアプリでも、キャラクターが各スポットを解説する“お出かけコース”の配信を始めました。市の担当者は「聖地巡礼にお越しください」とPRしています。

実在の街並みがリアルに登場


アニメの工場夜景のワンシーン。日本製鉄九州製鉄所八幡地区がモデル

 メカウデは、同市をモデルにした「キタカガミ市」で、主人公の男子中学生・アマツガヒカルが、腕の形をした謎の機械生命体「アルマ」と出会うところから始まります。アルマはひょんなことからヒカルが着ていたパーカと結合し、行動を共にすることに。ヒカルはアルマを見捨てられず、一緒になって立ちはだかる敵と戦います。


主人公のヒカルと相棒のアルマ


 アニメを手がけたのは、福岡市の制作会社「TriF(トリフ)スタジオ」。10月から放映が始まり、福岡県内の地上波ではテレビ西日本(TNC)で見ることができます。


作品に登場する「キタカガミ駅」(左)とJR小倉駅

 作品では、ヒカルの登校シーンなどで、JR小倉駅や西日本総合展示場前の歩道橋、北九州モノレールなどが描かれています。

 北九州市は7~8年前から、メカウデ制作のためにTriFに風景写真などの素材を提供したり、イメージに合うロケーションを求める制作陣を現地に案内したりしてきました。担当者は「アニメをきっかけに、街の魅力も伝わるとうれしい」と話します。



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市内を巡るアプリに新コース

 北九州市は、作品に登場する街並みをまとめたロケ地マップの配布を11月28日に始めました。JR小倉駅や北九州空港の観光案内所、同市漫画ミュージアム、北九州モノレール各駅などで配っています。


マップには作品に出てくる10か所を掲載

 マップは、メカウデの世界観に浸りながら市内を探索できる内容です。西日本工業倶楽部や中の橋(太陽の橋)、日本製鉄九州製鉄所など、北九州ならではの風景や魅力的な建物など計10か所を紹介しています。

 また、スマホアプリ「SARF(サーフ)」を使った市のコンテンツ「“北九州で遊べ。~声優と巡るお出かけスポット”」で、「メカウデコース」を新たに用意しました。


アプリの操作画面。アルマと旅する気分を味わうことができる

 アプリはスマホのGPS機能などを使い、特定の場所で起動すると音声ガイドが流れる仕組みです。ロケ地マップと連動しており、マップに記載された場所でアプリを使うと、アルマの声を担当する声優・杉田智和さんによるスポットの解説が聞けます。

 10か所すべてを巡ると、アプリ上でキャラクターの限定画像を入手できる特典もあります。

漫画ミュージアムで特別展!

 市内ではメカウデの放送を記念して、街なかにポスターを飾ったり、デジタル広告でオリジナルムービーを放映したりしてムードを演出しています。

 北九州市漫画ミュージアムでは特別展を開催中です。主人公の等身大のキャラクターパネルなど約10点が並んでおり、常設展示の入館料で楽しめます。


キャラクターパネルが並ぶ会場(北九州市漫画ミュージアム提供)

 展示では、TriFにもスポットを当てています。学芸員の石井茜さんによると、アニメ制作の現場は、古くからプロダクションが集まっていた首都圏が中心で、「企画から制作まで、地方で作り上げる作品は珍しい」と言います。

 メカウデの企画立案からコンセプトアートの決定、クラウドファンディングによる資金調達などを含め、放送までの歩みも紹介。石井さんは「福岡で生まれ、世界に向けて作られた作品。制作会社も含めて応援したい」と話します。



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