赤い船体の新型ビートルが間もなく出航! 当面は国内を周遊へ

公開された新型高速船「クイーンビートル」

 福岡市の博多港と韓国・釜山を結ぶJR九州高速船(福岡市)の新型高速船「クイーンビートル」が完成し、報道関係者向けの内覧会が開かれました。日韓航路は新型コロナウイルスの影響により運休が続いており、しばらくは国内で運航する予定です。(文:橋谷信吾 写真:久保敏郎)


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赤い船体にこだわりの内装

 初代ビートルは1990年、博多港と長崎県の平戸港、長崎オランダ村を結ぶ国内航路でデビューしました。翌1991年には釜山航路にも就航し、現在に至っています。

 クイーンビートルは、目を引く赤い船体と優雅な旅のイメージから、女王に見立てて名付けられました。船体の色は白や黒も検討されたそうですが、日韓ともに赤が親しみ深い色ということで選ばれたそうです。


スタンダードクラスの座席

 船内に入って驚くのは、その広さ。全長はビートルの約3倍の83メートル、定員は2.6倍の502人です。博多港~釜山の所要時間は3時間40分と現行より35分長くなるものの、大きな船体で揺れも抑えられるため、ビートルで義務づけられているシートベルトの着用は不要に。航行中も船内を自由に動き回れます。


愛用の自転車を積んで旅先でサイクリングも

 内装デザインは、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけた水戸岡鋭治さんが担当。船内は3階建てで、1階がスタンダードクラス、2階がビジネスクラス、3階が展望室とデッキです。ロッカールームは旅行の荷物だけでなく、行き先でサイクリングを楽しめるように自転車も10台まで積み込めます。


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キッズルームや免税店も

 1階のスタンダードクラスでもシートは広く、大柄な男性もゆったりと座れます。青や赤、オレンジなどカラフルな色の座席が配置された空間には、いくつもの照明が並び、水戸岡さんは「欧州の街並みをイメージしてデザインしました」と話します。


滑り台も備えたキッズルーム

 後部にはカフェ&バーがあり、軽食の販売や酒類の提供が行われます。前部には、子どもが遊べるキッズルームがあり、小さい子どもを連れた家族旅行も安心です。


高級感のある免税店

 2階のビジネス席はシートがさらに大きくなります。サンドイッチのサービスのほか、生ビールも2杯まで無料で飲めます。免税店は高級ブティックのようで、オリジナルグッズや化粧品の販売を予定しています。

 3階はガラス張りの展望室とデッキからなり、海風を楽しむことができます。


海風を感じられる3階のデッキ

 11月24日に行われた内覧会では、博多湾を1時間ほど遊覧しました。揺れはさほど感じず、船内は静かです。大きめに取られた窓から玄界灘の風景が楽しめ、気持ちのよい時間を過ごすことができました。


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当面は国内で運航の予定

 真新しい船に乗って釜山までの旅を楽しみたいところですが、新型コロナの影響で日韓航路の再開時期は見通せません。外国船籍のクイーンビートルは、船舶法の規定により国内路線には就航できないのですが、国土交通省は特例で認める方針です。


公開されたクイーンビートル

 クイーンビートルは、大みそかの夜に博多湾でカウントダウンの花火を眺める遊覧を行い、1月中旬からは世界文化遺産「沖ノ島」の周辺や福岡県糸島市沖も周遊する方向で調整しているとのことです。

 JR九州高速船の水野正幸社長は「乗ることを目的にしてもらえる魅力的な船に仕上がりました。コロナが早く収束することを願い、それまでの間は国内の遊覧を楽しんでいただけるよう準備を進めていきたい」と話していました。


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