光の海へこぎ出そう! 北九州市・皿倉山の"天空のブランコ"
皿倉山頂のブランコに揺られながら、夕暮れの北九州市街地を眺める
「日本新三大夜景都市」で2回連続の1位に輝いた北九州市。中でも評価が高いのが、皿倉山(八幡東区)から望む市街地の光景だ。2025年春に山頂に整備されたブランコをこげば、光の大パノラマへと飛び出すような感覚を味わえる。空気が澄んで景色がきれいに見える今の季節、絶景が待つ皿倉山頂に出かけてみてはいかがだろうか。
わずか10分で別世界
標高622メートルの皿倉山は、山頂に展望台やレストランなどがある観光スポットで、25年春にはブランコやロングスライダーなどが整備された。全長1100メートルのケーブルカーとスロープカーを乗り継ぎ、わずか10分ほどで天空の世界に到着する。
山頂に着いた人の多くが向かうのは、"天空のブランコ"だ。洞海湾や若戸大橋を眼下に望め、関門橋のシルエットを遠くに見ながら"空中遊泳"を楽しめる。
時間の推移とともに、表情をかえていく山頂からの眺望。夕暮れから夜へ時が進むと、暗闇のあちらこちらにオレンジ色の光がともり、街のきらめきが広がっていく。ブランコで風を切っていると、光の海にダイブするかのようだ。
ブランコの隣には、雲をモチーフにしたというスタンドベンチが整備されている。ここでは、ゆっくり腰を下ろして、山頂からの眺めを静かに楽しむことができる。
夜景が映える演出も
そばには、高低差9メートルのロングスライダーがある。この滑り台は、設置後間もなく利用停止を余儀なくされた。勢いあまって着地に失敗した大人たちが、骨折などのけがを負ったためだ。
もともと6~12歳を対象に設計された滑り台。係員が注意を呼びかけ、マットの厚みを増すなどの対策を取って、土日・祝日の昼間限定で夏から利用を再開した。
山頂の緩やかな坂の先には「天空ドーム」。改修工事が進む展望スペースにはハート形のモニュメントがあり、記念写真に納まる家族連れらの笑顔が見られる。
日没後、山を下りるスロープカーは、途中で車内の明かりが消える。夜景を堪能してもらうための"演出"だ。ケーブルカーに乗り換え、スキーのジャンプ台と同じ傾斜28度の急斜面を下って、山麓駅に到着した。





































