ひとり時間を気兼ねなく!自分らしく! 「ソロ活」を楽しもう
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記事 INDEX
- マイペースに追求
- 星空を独り占め!
- ソロ婚でハッピー
周囲の目を気にせず思い思いに、単独でレジャーや食事を楽しむ「ソロ活」が福岡県内でも人気だ。コロナ禍以降の行動の変容も追い風となり、ソロ活向けのプランも続々登場している。
マイペースに追求
北九州市の紫川下流で5月、インストラクターの指導を受けながら水上スポーツ「SUP(サップ)」に挑戦した同市の主婦、松村典子さんは「マイペースに好きなことを追求できる」と笑った。
SUPの主催団体「北九州アーバンサップ協会」によると、2016年のオープン以降の延べ利用者約1400人のうち約3割がソロ活。担当者は「団体利用の人気も根強いが、街中で体験できる手軽さが特にソロ客に受け入れられている。今後は、1人客限定のプランや、交流の場をつくることも検討したい」と話す。
「ソロ活」とは
ソロ活は、単独や1人を示す「ソロ」と活動の造語。05年の流行語「おひとりさま」や、独りを示す「ぼっち」よりも前向きで、既婚・未婚や性別を限定しない言葉として定着している。コロナ禍を経て、お金や時間を自分のために使う、家族や友人がいてもソロ活を楽しむという傾向が強まっている。
消費者金融大手SMBCコンシューマーファイナンス(東京)が21年、全国の30、40歳代の男女1000人に「1人で行動・消費することにお金をかけているか」を尋ねたところ「お金をかけている」と答えた人の割合は80.4%で、前回(19年)から19.8ポイント上昇。月額も4201円増の9637円となった。また総務省の社会生活基本調査(21年)によると、前回(16年)よりも生活時間を1人で過ごす人は全世代で増えた。
星空を独り占め!
久留米市の女性は小学校教諭を退職後、本格的にソロ活を始めた。5月中旬には、八女市星野村のレジャー施設・星の文化館に宿泊。自然の中、読書や天体観測でリフレッシュしたという。
星野村では1人向けのおすすめルートを紹介するなど、ソロ活を後押ししている。これを受け同館は17年度から、1人客も泊まれる、宇宙船をイメージしたカプセルタイプの客室「スターキャビン」(1泊朝食付き、大人6050円から)を稼働させた。
施設では、宿泊者限定の天体観測会が人気。コロナ禍で団体客や家族客のキャンセルが相次いだ一方、ソロ活の宿泊者は年100人前後の安定した利用があった。
阪急交通社ではソロ活需要の高まりにより、全国の集客は昨年度の1.6倍に伸びた。同社九州営業本部(福岡市)は県内発着の1人客限定ツアーを約30種用意。沖縄県の絶景や東北の夏祭りを巡る宿泊付きのコースが人気で、大半は60、70歳代のシニア層。参加者同士で交流が生まれ、気兼ねなく過ごす人が多いという。
ソロ婚でハッピー
1人では難しいイメージのある「ウェディング」に挑戦する人もいる。
福岡市中央区の婚礼衣装会社ブライトブルーでは「闘病を乗り越えた自分へのご褒美」「死別した夫との結婚式が和装だったので、今度はドレスを着たい」といった要望に応えようとソロ活向けのサービスを始めた。
コロナ禍では一時低調になったものの、現在は申し込みや問い合わせが増え、写真撮影コース(衣装、ヘアメイク代など込み10万7800円から)に40~60歳代が年間10組ほど申し込む。
生まれた性と心の性が異なる女性が1人だけの記念にしたいと、撮影に訪れたケースもあった。経営する田代佳己さんは「コロナ禍を経て、自分らしく行動したいと考える人がソロ活を楽しんでいる印象。自由で幸せになる手伝いをしたい」としている。
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