紫川に浮かぶ水鳥の橋 公害を克服して市民憩いの水辺に
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たそがれ時の紫川。「水鳥の橋」とも呼ばれ、鳥が羽を広げているような形をした鴎外橋を、小倉井筒屋(北九州市小倉北区)の8階連絡通路から望む。風を受けた川の水面がきらめき、橋の上はまぶしいほどに黄金色に輝いていた。
公害を乗り越えて
市民の憩いの川として親しまれている紫川だが、半世紀ほど前までは水質汚濁が深刻だった。北九州市によると、周辺の工場や家庭から排水が流れ込む川は、悪臭が漂い、黒く濁っていたという。その後、水質の改善が進み、今では親子連れが水遊びをする光景が見られるようになった。
街の四季とともに
11月から1月には鴎外橋を中心に、小倉の冬の風物詩「小倉イルミネーション」が開催される。鴎外橋の「光のトンネル」は昨冬、市民からの強い要望を受けて2年ぶりに復活した。
川のほとりで暑気を忘れさせてくれる心地よい風を感じながら、公害を乗り越えてきた北九州市の街の歩みを思った。