4年ぶり「川渡り神幸祭」 5月20、21日に開催 田川市

 福岡県田川市の風治八幡宮は3月6日、初夏の祭り「川渡り神幸祭(じんこうさい)」(県指定無形民俗文化財)を5月20、21日、4年ぶりに開催すると発表した。新型コロナウイルスの影響で昨年まで3年連続で見送られていた。


勇壮に川を渡る幟山笠(2018年撮影、田川市提供)

 約450年の歴史がある祭りは、色鮮やかな幟山笠(のぼりやまかさ)が水しぶきを上げながら彦山川を渡る勇壮さで知られ、市などによると例年、約20万人の人出でにぎわってきた。ところが2020年、感染防止のために、川渡りが始まった1895年(明治28年)以来初めて中止に。21年、22年も見送られた。

 この日は宇都宮誠・宮司と、奉賛会の原正直会長らが同八幡宮で記者会見した。発表によると、マスク着用に関する国の方針が緩和されるなどの状況変化を受け、今年は実施を決定。幟山笠は全11基が参加を予定し、同八幡宮と白鳥神社のみこしも出る。一方、踊り山笠(1基)は、練習期間が取れないことなどを理由に不参加。感染防止対策の観点から、有料観覧席の設置は見合わせる。

 原会長は「歴史を断ち切ってはならない。関係者が気持ちを一つにして田川を盛り上げていきたい」と意気込んだ。宇都宮宮司は「山笠を長い間動かしていないので、事故などのないよう努めたい」と述べた。


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