沖ノ島世界遺産センターの早期建設を求めて署名を提出

 2017年に登録された世界遺産「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(福岡県宗像、福津市)に関する調査研究や公開、活用の拠点となる世界遺産センターの建設について、構成資産の大半を所有する宗像大社の責任役員らが6月21日、福岡県庁で服部誠太郎知事と面会し、センターの早期建設を求める要望書と、賛同する3万6855人分の署名を提出した。


服部知事(右端)に要望書と署名を提出する松尾氏

 センターについて、国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に提出された推薦書の付属資料では、県などが関係組織となり、設置することが明記されているが、具体的な計画は進んでいない。要望書では、遺産に関連した膨大な資料があるにもかかわらず、学術調査が進んでいないと指摘し、「速やかに建設されることを強く要望する」としている。

 責任役員の松尾新吾・元九州電力社長らが要望書と署名を服部知事に提出した後、非公開で会談が行われた。参加者によると、服部知事は関連する組織でつくる協議会で議論する考えを示したという。会談後、報道陣の取材に応じた松尾氏は「世界が認めた歴史的遺産を多くの人に見てもらえる施設が必要だ」と話した。


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