「希望のまちプロジェクト」 北九州の抱樸がCFを開始

 特定危険指定暴力団工藤会の旧本部事務所跡地(北九州市小倉北区)に福祉拠点を整備する「希望のまちプロジェクト」を進めているNPO法人「抱樸(ほうぼく)」(同市八幡東区)は10月4日、建設資金を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。

 跡地には複合型社会福祉施設を建設し、生活保護受給者向けの救護施設や地域住民らが集うホールなどを設ける予定。来年1月の着工、2025年4月の開所を目指している。


クラウドファンディングについて説明する奥田理事長


 当初の計画では4階建てだったが、資材高騰などを受けて3階建てに変更。それでも建築事業費は約3億円増え、13億1000万円に膨んでいるという。


 同法人は、大半を日本財団の助成金や金融機関からの借り入れなどで工面し、3億円を寄付で集める目標を立てている。寄付は昨年4月から全国に呼びかけ、10月3日現在で約2億3000万円が寄せられた。

 CFも選択肢として検討し、寄付の目標達成が近づいてきたことから実施を決定。設定金額は3500万円で、12月25日までCFサイト「レディーフォー」で募る。残り3500万円は企業などに寄付を呼びかけるという。

 奥田知志理事長は「物価高騰で生活に困る人も増えていて、『困った時にきていいよ』という施設をともかく作りたい。ぜひ協力をお願いしたい」とアピールした。


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