福岡市は、がん検診の受診率向上につなげようと、市出身のお笑いタレント、なかやまきんに君を起用した検診のPR動画を動画投稿サイト「ユーチューブ」に公開している。市内の受診率は、ほとんどの項目で全国平均を下回っており、市は「筋トレ動画などを投稿し、健康的なイメージ」が、受診率アップにつながるとして、期待を寄せている。
市は10月を「健康づくり月間」に定めており、動画は10月2日に公開された。なかやまきんに君は「がん検診に行くのかい? 行かないのかい? どっちなんだい?」「い~く!」と持ちネタのフレーズを交え、検診の大切さを紹介している。
厚生労働省が目標に掲げているがん検診の受診率は「60%以上」。一方、市健康増進課によると、昨年度に市が実施した胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸(けい)がんの検診受診率は、いずれも40%台にとどまり、子宮頸がんを除いて全国平均を下回った。
動画はユーチューブのほか、市内各地のデジタルサイネージ(電子看板)などでも放映し、PRに活用する。同課の担当者は「検診に関心のない層にも知ってもらい、まずは50%を目指したい」としている。