北九州市のNPO法人「抱樸(ほうぼく)」(奥田知志理事長)が特定危険指定暴力団工藤会の旧本部事務所跡地(小倉北区)に福祉拠点を整備する「希望のまちプロジェクト」について、プロジェクトを応援する「企業賛同人会」が小倉北区内で記者会見し、実施中のクラウドファンディング(CF)などへの協力を呼びかけた。
賛同人会は9月に発足。約20年前から奥田理事長と親交があるマンション賃貸会社「田園興産」の田園直樹社長が、多くの市民にプロジェクトを知ってもらおうと地元企業の経営者らに参加を提案した。現在はスターフライヤーの横江友則会長ら18人で構成する。
抱樸は目標額3500万円のCFで12月25日まで建設資金の一部を募っており、12日午後5時現在で集まった寄付は約2230万円。賛同人会は他の企業に寄付などを呼びかけていく方針で、田園社長は8日の記者会見で「北九州を代表する福祉拠点になる。色々な企業に賛同の輪を広げたい」と語った。
旧本部事務所跡地には3階建ての複合型社会福祉施設を建設し、生活保護受給者ら向けの救護施設や地域住民らが集うホールなどを設ける予定。来年1月末にも建設業者を決める入札を行い、2025年4月の開所を目指している。