平安の宮中を人形で表現  飯塚・旧伊藤伝右衛門邸

 福岡県飯塚市幸袋の国指定重要文化財「旧伊藤伝右衛門邸」で1月3日、新春恒例の無料開館が行われた。市内外から家族連れら155人が訪れ、近代和風建築の邸宅や、国の名勝の庭園などの見学を楽しんだ。

「帰省客らも楽しんで」1日限定で実施


本座敷に並べられた人形などに見入る来館者

 旧伊藤邸は明治期に建てられ、「筑豊の炭鉱王」と呼ばれた伊藤伝右衛門と、妻だった歌人・柳原白蓮がともに過ごしたことでも知られる。無料開館は、同邸を管理・運営する市が帰省客らに楽しんでもらおうと、毎年この時期に1日限定で実施している。

 同邸の各部屋には人形などが飾られ、このうち約20畳の広さがある本座敷では、約1000点の人形や道具類などで平安時代の宮中の様子などが表現された。娘とともに訪れた飯塚市の女性(57)は「たくさんの人形に心を癒やされ、正月らしい気分になれました」と喜んでいた。


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