福岡、大分両県で4~6月に開催される大型観光企画「福岡・大分デスティネーションキャンペーン(DC)」に向け、両県とJR九州は2月19日、企画概要を発表した。期間中は、食や自然を楽しむバスツアーや特別イベントを開催するほか、博多―由布院・別府間を走る新たな観光列車「かんぱち・いちろく」がデビューする。
新観光列車やバスツアー
DCは、JRグループと自治体が連携してPRに取り組む国内最大規模の観光キャンペーン。福岡では25年ぶり、大分では9年ぶりで、両県の共同開催は初。経済波及効果は福岡が230億円、大分は120億円を見込む。
期間中、福岡では食や文化を体験できる50コースのバスツアー「よかバス」を展開。大分では国内外で活躍するアーティストの作品を各地に展示する。全国のJR主要駅にお笑いコンビ「博多華丸・大吉」を起用したPRポスターを掲示するほか、両県の魅力を紹介するガイドブックも配る。
また、JR久大線の開通に尽力した人物らの名前にちなんだ観光列車「かんぱち・いちろく」(3両、定員60人)の運行もスタート。博多―由布院・別府間を久大線経由で1日片道1本運行する。同じ区間を走る「ゆふいんの森」より速度が遅く、沿線の食材を使った食事も楽しめる。運行開始日や料金は未定という。
福岡市内でこの日、大分県の佐藤樹一郎知事、福岡県の服部誠太郎知事とJR九州の古宮洋二社長が共同で記者会見を開催。佐藤知事は「両県の魅力が相乗効果で高まっていくはずだ」と話し、服部知事は「ぜひ(福岡、大分の)広域の周遊をしていただきたい」と呼びかけた。
主な観光企画やイベント
▽食や文化を体験する50コースのバスツアー「よかバス」(福岡県全域)
▽国内外のアーティストの作品を各地に展示(大分県全域)
▽マリンワールドとうみたまごがコラボした「魚朱印」を販売(福岡市、大分市)
▽小石原焼、小鹿田(おんた)焼の窯元を巡るガイドツアー(東峰村、日田市)
▽扇形の機関庫が残る「旧豊後森機関庫」のガイドツアー(玖珠町)
▽博多―由布院・別府を走るJR九州の観光列車「かんぱち・いちろく」がデビュー