大刀洗空襲の犠牲者追悼 平和記念館でピースキャンドル

 太平洋戦争末期に旧陸軍大刀洗飛行場一帯が米軍から攻撃を受けた大刀洗空襲の犠牲者を追悼する行事が3月27日、福岡県筑前町であった。

 大刀洗平和記念館によると、同飛行場は1945年3月27、31日、B29による大規模な空襲を受け、壊滅的な被害を受けた。その後も空襲は続き、死者は1000人以上ともされる。


ゼロ戦の前に置かれた紙灯籠。それぞれに平和への思いが記されていた

 この日は夕方から同記念館で約1600の紙灯籠に明かりをともす「ピースキャンドル」が開かれた。紙灯籠には「戦争がなくなりますように」などの言葉が記されており、淡い光が展示する零式艦上戦闘機(ゼロ戦)を照らした。

 午前中には、犠牲者が埋葬された熊ヶ山に献花台が設けられ、地元の人たちが次々と訪れ、手を合わせた。

 同館の尾籠(おごもり)浩一郎館長は「当時を知る人が少なくなる中、残された我々が活動を続け、記憶を継承していくことが平和につながる」と話していた。


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