「関門連携」強化へ周遊企画など4事業 北九州市と下関市

 北九州市の武内和久市長と山口県下関市の前田晋太郎市長が10月17日、下関市で記者会見し、連携して新たに実施する4事業を発表した。全国で初めて県域を越えてふるさと納税の共通返礼品を用意するなど、両市の「関門連携」を強化し、観光客や交流人口の増加などを図る。

「全国初」共通返礼品や連絡船

 両市長はこの日、下関市の長府苑(旧田中隆邸)を視察した後、近くの長府庭園の書院で会談。4事業の実施を決め、記者会見を開いた。


1961年まで3年間使用された野球大会の勝利チーム盾を手にする前田市長(右)と武内市長(下関市の長府庭園で)


 共通返礼品は下関市・唐戸と北九州市・門司港エリアの加盟飲食店などで利用できる民間の電子クーポン「かんもんPAY」。寄付額が1万円の場合、プレミアム分を加えた3300円分を使うことができる。11月1日から受け付ける。


 両市の周遊を促す「関門二極踏破証明書」の発行も始める。対象は本州最西端の下関市・毘沙ノ鼻(びしゃのはな)と、九州最北端の北九州市・和布刈(めかり)を訪れた人で、具体的な応募方法やスタート時期は検討中という。

 また、実証実験として北九州空港―門司港―唐戸間を結ぶ連絡船の運航も開始する。来年3月からの予定で、北九州空港を利用する外国人観光客に両市を訪れてもらうことが狙いだ。

“64年ぶり”市民野球大会も

 このほか、来年3月22日に門司球場で「関門連携市民野球大会」を開催する。下関市と旧門司市が1961年まで3年間開いた大会を64年ぶりに復活させるかたちで、小学生と中学生、社会人のチームが3試合を行う。

 記者会見で前田市長は「事業を通して両市の連携を深め、元気やエネルギーにつなげたい」、武内市長は「関門エリアのブランド化を進め、グローバルに押し出したい」と述べた。


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