国史跡の福岡城跡(福岡市中央区)の天守閣の整備に向けて議論する「福岡城天守の復元的整備を考える懇談会」は、福岡城に関する市民アンケートの結果を公表した。天守の「復元」について、約6割が「賛成」「どちらかというと賛成」と回答し、「反対」「どちらかというと反対」(14.4%)を上回った。
調査は9月20~27日、インターネット調査会社に委託して行われ、福岡市在住の2000人が回答した。天守の復元に賛成意見を示したのは59.1%。復元する目的として「福岡の歴史を後世に伝える」「福岡のランドマーク」「観光振興」などが挙がった。
一方、反対意見を示した人からは「建築や維持に費用がかかる」「完全な復元でない限り、造る意味がない」などの意見が出た。
アンケートでは、天守の復元について「わからない」と答える人が3割程度いた。懇談会の顧問を務める谷川浩道・福岡商工会議所会頭は「若い世代を中心に『わからない』と回答した人が多かった。いろいろな機会を作って丁寧に説明していく努力が必要になる」と話した。