田川市で「書かない窓口」がスタート デジタルで効率化
住民票の発行や住所変更、介護保険などの窓口業務で、申請書への書き込みが必要ない「書かない窓口」の運用が2月3日、福岡県の田川市役所で始まる。デジタル化による業務の効率化が狙いで、市は手続きに必要な時間もほぼ半減すると見込んでいる。
市によると、各種証明書の発行のほか、介護保険や国民年金、児童手当の手続きなど176件が対象。これまで必要だった申請書への書き込みが不要になるため、記載台は撤去する。マイナンバーカードや運転免許証などで本人確認した後、口頭でやりとりして手続きを進める。
「窓口で待たされる」「何度も同じ項目を書かされる」などの声を受けて整備した。セキュリティーを考慮し、デジタル庁が整備したシステムを活用。キャッシュレス決済も可能になり、クレジットカードも利用できるという。
1月30日には村上卓哉市長が窓口で転入手続きの流れを体験。マイナンバーカードを手渡した後、担当者の質問に数回答え、必要な書類を受け取った。村上市長は「(書き込んだのは)署名の2度だけでとても楽だった。デジタル化による業務の効率化を進めながら、その効果を市民に提供していきたい」と話した。