福岡県柳川市の川下りコース近くにある「新外町緑地広場」に「ピースツリー」と名付けられた桜の枝に、平和を祈ったり、将来の夢を書いたりしたおよそ150枚の短冊が結びつけられている。市外から訪れた人たちは「もっと短冊を増やして、のどかな観光地で平和のシンボルになってほしい」と願っている。
150枚「平和のシンボルに」
広場は、芸術家で平和活動家でもあるオノ・ヨーコさんの祖父・小野英二郎の生誕地とされる。現在、建物などは残っておらず、「小野家屋敷跡」を整備し、同市が管理している。
市教育委員会と市民文化会館は、オノさんが展開している「ウィッシュ・ツリー」などの活動に共感し、2023年9月21日の「国際平和の日」に開催した「ピースツリーとこっぽり~の音楽会」以降、観客に名刺サイズのプラスチック製カード(短冊)に、メッセージを書いてもらっている。短冊は、参加者が同会館前からどんこ舟に乗って約500メートル離れた広場まで運び、枝に結んだ。
昨年9月の音楽会では、親子連れからお年寄りまでの約40人がメッセージを書き、夏に開いた平和を願うアートイベントの参加者が書いたものと一緒に結ばれた。
現在は、3回のイベントで寄せられたうち、破損したり、字が消えたりした短冊を除いた150枚ほどが下がっている。
平和と希望のメッセージをずっと
「戦争が無くなりますように!愛と平和を世界に」
「世界中が幸せになりますように!」
「バスケせんしゅになってオリンピックできんめだるをとれますように」
「かぞくみんなでなかよくすごせますように」
花のつぼみが目立ちだした桜の枝には、さまざまな願い事が書かれている。
市教委生涯学習課の担当者は「メッセージが読める短冊を外す予定はない。これからもずっと、平和と愛ある社会を願う新しい短冊を加えていきたい」としている。