「お帰り!」天神地蔵 ワンビル工事で交差点から一時撤去

2025.05.14

 九州最大の繁華街、福岡市・天神を行き交う人々を長年見守ってきた「天神地蔵」が、天神交差点に戻ってきた。市の再開発促進策「天神ビッグバン」の目玉事業で、4月下旬に全面開業した複合ビル「ワン・フクオカ・ビルディング」の工事に伴い、2024年11月から一時的に撤去されていた。


再び設置された天神地蔵の手入れをする藤木さん

 天神地蔵は、1979年に信号無視をしたオートバイから歩行者を守ろうとして殉職した中央署の男性巡査(当時28歳)を悼んで同交差点に設置された。交通安全の象徴として親しまれたが、2018年と24年には一部が損壊する被害を受け、住民らの浄財で修復された。

 一時撤去後、今年2月に再設置され、地蔵が鎮座する花壇の整備が終わった4月中旬にお披露目された。市内の女性会社員(57)は「時々お参りしていたのでまた姿を見られてうれしい。これからも市民を温かく見守ってほしい」、地蔵を管理する地元町内会長の藤木敏一さん(75)は「引き続きみなさんに愛していただければ」と話していた。


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