【佐賀】ゴジラと県土が同じ形!?ユニーク企画で広告大賞

 「ゴジラ」が観光大使として佐賀県をPRするプロモーション事業「ゴジラ対(つい)サガ」が、地域活性化に貢献した広告を表彰する全日本広告連盟(全広連)主催の賞で最優秀賞に輝いた。ゴジラと県土の形が似ていることに着目したユニークな企画が高い評価につながった。


佐賀県の県土とゴジラの形の比較イメージ(画像はいずれも佐賀県提供)

 ゴジラを90度傾けて、あおむけにすると……。そのシルエットは、県土の形とそっくりだ。

 県広報広聴課によると、SNSでは以前から「似ている」という投稿が見られ、広告会社側からゴジラを活用するアイデアを東宝に持ちかけたところ、快諾が得られた。2024年秋から25年1月まで、互いにPRする「コラボ事業」を展開した。

県庁をのぞき込むゴジラも

 県は「形が対(つい)になっている」として、ゴジラを「佐賀県かたち観光大使」に任命。ゴジラが県庁をのぞき込んでいるように見える写真スポットを県庁新館(11階)の屋上にある展望ホールに設置したり、嬉野市の岩屋川内ダムの壁面に高圧洗浄機を使ってゴジラの巨大アートを描いたりして、県内への誘客を図った。


県庁の展望ホールに設置されていた写真スポット

 事業費は約3600万円。県庁展望ホールとダムアートには期間中、それぞれ2万人以上が訪れ、海外でもSNSなどで話題になったという。

 「第4回鈴木三郎助全広連地域広告大賞」には113作品の応募があり、「ゴジラ対サガ」は最優秀賞と「キャンペーン部門賞」を受賞した。「大胆でユニークな企画で話題を呼び、観光客誘致につなげた」と評価された。


「ゴジラ対サガ」のキービジュアル(イメージ画像)


 県はこれまでも、人気児童書「かいけつゾロリ」や人気漫画「島耕作」とコラボし、PR事業を行ってきた。5月15日に福井県で開かれた贈賞式には山口知事が出席し、「様々なコラボをさせていただいているが、大切なのは佐賀県と企業がウィン・ウィンになること。これまでの蓄積が今回の成功につながった」と手応えを語った。

 同課の担当者は「世代を超えて人気のゴジラパワーは大きかった。佐賀を話題にしてもらうきっかけとなる企画を今後も考えたい」と意気込みを見せる。


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