【山口】「伝説の家政婦」志麻さんの料理動画が人気!
山口県長門市が、市出身で「伝説の家政婦」として知られる料理研究家のタサン志麻さんによるクッキング動画を4月から毎月1本のペースで動画投稿サイト「ユーチューブ」に投稿している。中身は一見、市民向け料理番組形式だが、志麻さんがお気に入りの地元産品を使って斬新なオリジナル料理を作るとあって、「見ているだけで食べたくなる」と視聴者の注目を集めている。
動画は「タサン志麻のふるさとキッチン」(いずれも約10分)。市所有の地元ケーブルテレビ「ほっちゃテレビ」が制作し、市が毎月の放映日に合わせて「ユーチューブ」に投稿している。
地元産品で市民向け料理
「長門市の皆さんこんにちは。タサン志麻です」とのあいさつで始まるのは、テレビ視聴者の大半が市民のためで、7月までに計4本の放映、投稿を予定している。
収録は2025年3月、志麻さんの自宅(非公開)で行われた。メインの食材は市職員が持参した市の道の駅「センザキッチン」の地元産品10品から、志麻さんの好みで選んだもの。市の担当者によると、志麻さんは「収録したコメントを切り取らずそのまま放映してほしい」と注文をつけるなど、調理法の細部までこだわりを見せていたという。
最新は「長州どり まぜ麺」
最新は5月公開の2回目「長州どり まぜ麺」。メイン食材には、市発祥の地鶏「長州黒かしわ」を具材にしたセンザキッチン特製の塩ラーメンが登場する。ゆでた麺に液体スープ、ごま油などを混ぜ込み、電子レンジで温めたレトルトパックの手羽元と、前もって調理して冷蔵庫で保管しておいたネギ、ショウガなどの薬味を加えるだけだ。
この際、「まぜ麺にすると味が濃くなるので、薬味ができるだけたくさんあった方がおいしい」「(手羽元の)肉はほぐし過ぎない方が食べ応えもある」「好みで(市特産の県オリジナルかんきつ・長門ゆずきちを使った)ゆずきちコショウを入れる」と調理のコツを伝授している。
1回目の動画「ベーコンとゆずきちのサラダ」も公開中で、3回目(6月11日放映、公開予定)は長州黒かしわの冷凍もも肉を使ったソテーと「わかめドレッシング」、7月はサバの干物を使った「ひものコロッケ」の調理法が披露される。
今回の「タサン志麻のふるさとキッチン」は23年12月の第1弾に続く第2弾。市企画政策課は「前回は本格的な料理の紹介だったが、今回は各家庭でだれでも調理できるレシピばかり。志麻さんもお気に入りにしている食材を、道の駅で購入してほしい」と呼び掛けている。問い合わせは、同課(0837-23-1117)へ。
タサン志麻さん 長門市内の高校を卒業後、大阪の調理専門学校などを経て日仏のフランス料理店などに勤務し、2015年にフリーランスの家政婦として独立。限られた食材を使い、各家庭の好みに合った料理を手際良く作る卓越した調理技術で知られる。22年11月、長門市の食材などをPRする「ながとフードアンバサダー」に就任した。