【宮崎・熊本】「あそちほ号」始動! 2県の観光地を結ぶ
宮崎県高千穂町と熊本県阿蘇地域を結ぶ産交バス(熊本市)のバス路線「あそちほ号」が10月10日、運行を開始した。両区間を結ぶバス路線は従来、宮崎県延岡市―熊本市間で1日1往復が運行されていたが、1日3往復のあそちほ号が加わり、宮崎、熊本両県を代表する観光地の交通利便性が高まった。出発式で町関係者からは、阿蘇地域を訪れた観光客の町への周遊促進に期待する声が聞かれた。
周遊促進に期待
あそちほ号は、高千穂バスセンター(高千穂町)とJR阿蘇駅(熊本県阿蘇市)を約1時間50分で結ぶ。同駅を出発した場合、国道57号や国道325号を使って阿蘇山の周りを反時計回りに進み、南阿蘇村や高森町の各停留所を経由して県境を越え、同バスセンターに到着する。片道の最大運賃は3000円。
高千穂―阿蘇を1日3往復
高千穂町などによると、昨年1年間に同町を訪れた観光客は約156万人。新型コロナ禍による低迷から回復基調にあるが、町と阿蘇地域を結ぶバス路線は延岡市―高千穂町―阿蘇地域―熊本市のルートを1日1往復する「たかちほ号」だけだった。
町役場で行われた出発式では、地元保育園児による太鼓演奏やテープカットが行われた。町観光協会の竹尾通洋会長は「阿蘇の観光客をいかに高千穂に呼び込むかが課題だった。移動手段が限られるインバウンド(訪日外国人客)にとっても選択肢が増えるので期待している」と歓迎した。
あそちほ号の問い合わせは産交バス阿蘇営業所(0967-34-0211)へ。
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