塾の1階にある書店「とらきつね」って? 鳥羽和久さんに聞く ~本とモノ編~
目の前を通り過ぎる本を棚に
――旅やアート、思想や詩の本が多いですが、選書はどのように?
目の前を通り過ぎる本をパッと衝動的に手に取る感じ。人間のあたたかさや痛みが正直に表れた、「生きている感じ」のする本を並べたいです。一見、堅物に見える本の中にも、「生きている感じ」のする本はあります。
――学習塾と書店を運営しながら、親子や旅をテーマにした著書も出版されていますね。
『親子の手帖』(鳥影社)は、塾生のお母さんたちに手紙を書くつもりで執筆しました。『おやときどきこども』(ナナロク社)は、一緒に勉強している子どもたちの言葉にならない声を拾って書いたものです。
『親子の手帖』を読んで自分のことを話してくれる卒業生が増えたし、たくさんの大人の読者から「子どもの頃の自分に戻って読んだ」という感想をいただきました。
――「清く正しい子育てから、身を引いてください。」(『親子の手帖』)という最後の一文がささりました。
親は子どものことがわからないから、わかりたいと手を伸ばしますよね。その葛藤の中で、親としての「正解」を求めずに、一人の人間としての不完全さやずるい部分を認める正直さが必要なんじゃないかと。親をはじめとする環境が変わらないと、子どもだけが変わることはできませんから。
――鳥羽さんにとって本との出会いとは?
誰しも自分が普通、基準と思うでしょう?でも、人ってすごく偏った存在と気づかせてくれるのが本。たとえば、私は石牟礼道子さんの本を読んで「生きる根っこがちがう」と衝撃を受けました。「この世界を知らなかったら、本当に危なかった」という感覚は忘れがたいですね。
店名 | とらきつね |
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所在地 | 福岡市中央区唐人町1-1-1 |
営業時間 | 土曜・日曜 13:00〜18:00 (GWは4月29日15:00~19:00のみ営業) |
電話 | 092-731-0121 |
公式サイト | 唐人町寺子屋・とらきつね |