記事 INDEX
- パン、チャンポンに続いて
- 区内の21店舗を詳しく紹介
- 地元ゆかりのお菓子が満載
北九州市戸畑区の区役所職員有志が街を歩き、地元の和・洋菓子店などを取材して作成したマップ「スイーツな街・とばた」が好評です。昨年8月に出したパン店のマップを手始めに、12月には「戸畑チャンポン」を食べられる店のマップを作成し、続く第3弾として企画。いずれも区役所のホームページからダウンロードもできます。
区内の21店舗を詳しく紹介
編集長を務めるのは、総務企画課の企画係長・徳山幸弥さん。きっかけは、新型コロナウイルスの影響で、ユネスコ(国連教育・科学・文化機関)の無形文化遺産にも登録されている地元の伝統行事「戸畑祇園大山笠」が2年続けて中止になったことでした。「戸畑の魅力を知って、足を運んでもらうために何かできないか」と思い、周りの職員に呼びかけたところ、10人ほどの有志が集まりました。
第1弾のパン、第2弾のチャンポンともに好評で、続くスイーツマップは夏前から企画案を練り始めました。新型コロナの感染防止対策として、店が密になるのを避けるため、テイクアウトができる店を調査。JR戸畑駅近くの商店街や郊外など区内全域から計21店舗を選び、店に出向いて商品を買って、お菓子の由来などを取材しました。マップには、店員の写真や周辺駐車場などの情報も盛り込んでいます。
9月に初版1200部が完成。各店舗や北九州市内の各区役所、JR小倉駅の観光案内所などに置いたところすぐになくなり、さらに800部を増刷しました。スイーツマップとチャンポンマップは残りわずかで、パンマップはダウンロードのみとなっています。徳山さんは「マップをきっかけに戸畑の街を歩いて、たくさんの魅力に気づいてほしい」と期待しています。
地元ゆかりのお菓子が満載
スイーツマップに掲載されているお菓子は、地元ゆかりのものが多いです。
「洋菓子のミロ」が作るオリジナル商品「戸畑ヨイトサ」は、戸畑祇園大山笠の提灯(ちょうちん)大山笠をイメージした三角形のオレンジケーキです。代表の河野敏朗さんは「店頭にマップを置いたら、手に取る人が多く、すぐになくなりました」と驚いています。
昨年オープンした洋菓子店「N.point」は、プリンのパッケージに、戸畑祇園大山笠の四つの山を示す「東」「西」などの漢字をデザインしたシールを貼り、「戸畑祇園山笠プリン」として販売しています。
昭和初期創業の「菓子司大元」には、昔から愛される「戸畑饅頭(まんじゅう)」などが並んでいます。店主の大元孝夫さんは「マップでこの店を知って、遠くからわざわざ来てくれる人もいます」と笑顔で話してくれました。