記事 INDEX
- 手数料の一部をクラブに還元
- スマホにチャージして利用
- 割引クーポンなどと交換も
北九州市を拠点とするサッカーJ2・ギラヴァンツ北九州が、地域の店で電子決済ができる「ギラコイン」を導入し、普及に取り組んでいます。手数料の一部がクラブに還元される仕組みで、飲食店などの割引券やファンイベントへの参加券と引き換えられるポイント「トークン」にも交換が可能。ファンとクラブの絆を深めながら、地域経済の活性化を目指します。
スマホにチャージして利用
ギラコインは8月末に導入。「1ギラコイン=1円」で換算し、飲食店などを利用した際にスマートフォンで専用のQRコードを読み取ると支払いができます。ファンを中心に、11月10日現在で約550人が利用しています。
利用するには、スマホ決済サービス「エルpay」への入金が必要です。クレジットカードからチャージするほか、本拠地「ミクニワールドスタジアム北九州」でのホームゲーム開催時は、スタッフに現金を渡してその場でアプリに送金してもらうこともできます。
ギラコイン導入店は、ミクスタ売店や、ギラヴァンツのサポートショップに加入している小倉駅周辺の飲食店など約50店舗。ギラコインの利用には手数料がかかりますが、その一部はクラブに還元されるため、コインの使用が応援につながることになります。
飲食や買い物だけでなく、クラブや選手個人に「投げ銭」として1ギラコインから寄付できる機能があり、今後、イベントなどで利用できるようにする予定です。
割引クーポンなどと交換も
「1ギラコイン」は「1トークン」に引き換えることもでき、ギラコインを導入している飲食店や宿泊施設の割引クーポン券として使えます。ギラヴァンツの選手とファンの交流イベントの参加券や抽選券にも使えるようにする計画だそうです。
将来的には、利用者をファンクラブ加入者数の約4500人まで増やしたい考え。導入店を広げるため、約450店のギラヴァンツサポートショップなどにも呼びかけていくことにしています。利用者や導入店が増えると、ファンの消費動向などを個人情報を特定しない形で把握し、マーケティング(市場調査)にも活用できるといいます。
ギラヴァンツ事業本部の石田真一本部長は「ギラコインを通じて試合の時以外にもギラヴァンツと関わってもらい、ファンとのつながりを強めたい。新型コロナウイルスの影響で疲弊する地域経済にも貢献できればうれしいです」と話しています。