足跡たどって1駅先へ 福岡市・大博通りに「歩きたくなる歩道」

大博通りの「歩きたくなる歩道」

記事 INDEX

  • 楽しく歩いてもらう仕掛け
  • 第2弾でバージョンアップ
  • 体を動かしたくなるまちへ

 福岡市博多区の大博通り、市地下鉄博多駅と祇園駅をつなぐ歩道の上にカラフルなスニーカーや革靴の”足跡”が描かれています。これは一体……?

楽しく歩いてもらう仕掛け

 福岡市が2023年7月に始めた「歩きたくなる歩道」の仕掛けで、歩いて楽しい空間づくりが進められています。24年3月下旬には、新たな足跡の路面表示や休憩スペースを増やしてバージョンアップしました。


路上に足跡が続く


 歩きたくなる歩道は、福岡市が22年度から取り組む「Fitness City プロジェクト」の一環です。両駅間の約500メートルをパイロットエリアに設定しており、オフィスワーカーが多いこの一帯で、1駅分の距離を歩いて心身ともに元気になってもらおうという狙いがあります。


カラフルな足跡

 路面のカラフルな足跡は、「たどって歩いてみよう」と思ってもらうための演出。途中、休憩ができるウッドデッキもあります。


歩道に展示されたイフクカズヒコさんの作品

 また、福岡市在住のイラストレーター・イフクカズヒコさんによるアート作品(縦2メートル、横2.4メートル)も歩道に彩りを添えています。


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第2弾でバージョンアップ

 歩道の演出は、23年7月の第1弾でアート作品やベンチを備えた休憩スポット1か所、足跡の路面表示3か所(計117メートル)を設けました。24年3月下旬の第2弾では、新たに休憩スポット4か所と、商工会議所入口交差点そばに路面表示1か所(41メートル)を整備しました。事業費は第1、第2弾を合わせて約1億3700万円です。


新たに整備された休憩スポット

 市道路利活用推進課によると、オフィスワーカーだけでなく、街歩きをする観光客らが休憩スポットでくつろぐ姿が見られるそうです。今後は、祇園駅から呉服町駅の方面へエリア拡大も検討するとのこと。担当者は「楽しくワクワクするような歩道を目指しています。1駅分を楽しく歩いて健康になってほしい」と話しています。


「博多駅まで Let's Walk!」


体を動かしたくなるまちへ

 福岡市はこれまでにも、パイロットエリアにある階段や公園で、体を動かす仕掛けづくりに取り組んできました。


地下鉄博多駅に1か月間限定で試験導入された「上りたくなる階段」(福岡市提供)

 22年10月には、地下鉄博多駅の筑紫口階段に「上りたくなる階段」を1か月限定で試験導入。福岡タワーに見立てた装飾を階段に施し、この階段を24回上ればタワー頂上に到達することがわかるようにしました。博多駅近くの明治公園で、「立ち寄りたくなる公園」と銘打って昼休みの時間帯に健康イベントを開催したこともあります。

 自然と楽しく体を動かしたくなるまちへ――。福岡市が歩を進めています。



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