JALの人材が宗像市で活躍中! 年始は巫女、特産品販売や観光地美化も

宗像大社でお守り授与などの作法を本職の巫女(右)に習うJALグループの社員たち

 福岡空港で勤務する日本航空(JAL)グループの女性社員が、宗像大社(福岡県宗像市)に出向し、巫女を務めます。新型コロナウイルスによる減便で生じた人材や時間の「余力」を、社会貢献や地域活性化に振り向ける取り組みです。


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減便で生じた余力で地域に貢献

 「袴を着るのは想像以上に難しかったです。貴重な機会なので、楽しみながら頑張ります」。12月21日朝、宗像大社辺津宮で始まった研修で、本職の巫女から緋袴や白衣の着方、縁起物の渡し方を教わった中村咲稀さんは、いつも通りの丁寧な口調と笑顔でそう話しました。


巫女の装束を着けた女性社員

 福岡空港国際線のカウンターやゲートで乗客に応対する、グランドスタッフの中村さん。しかし、海外の航空会社から業務を受託している国際便はコロナ禍でゼロになり、国内線の便数も一時は3割ほどに落ち込みました。中村さんも在宅勤務になり、「飛行機が飛ぶのが当たり前と思っていました」と寂しさをかみしめました。


福岡空港のJALのカウンターで

 JAL福岡空港支店によると、福岡空港で働くグループ社員は約1000人。減便でマンパワーや時間に余裕が生じていたところ、3年前に包括連携協定を結んだ宗像市から「地域課題の解決に力を貸してほしい」と声をかけられ、社会貢献や地域活性化を目指す共同検討チームが9月に発足しました。

 その中で、宗像大社が例年、参拝者が集中する年始の臨時巫女の確保に苦労していると聞き、高い接客技術を持つグランドスタッフらの派遣を申し出ました。


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年始の臨時巫女でJALスマイル

 大社は参拝者が密にならないよう、お守りや縁起物の授与所を3倍に増やすことを決めていたため、例年より多くの巫女を必要としていました。接客に秀でた即戦力の派遣は大助かり。両者の間で短期出向契約を結び、大社はJALグループに「奉仕料」を支払います。


天候の状況などを航空機に伝え、運航を支援するステーションオペレーションの社員も巫女に

 JALがグループ内で30人を公募したところ、約100人が応じました。選ばれたのは20~26歳の31人。巫女としての心構えや独特の言葉遣い、所作などを学び、1月1~11日に毎日10人ずつが参拝者の応対にあたります。

 国内線グランドスタッフの立山佳奈さんは「楽しみも不安もあります。ミスをしないようにしっかりご奉仕できれば」と表情を引き締めました。


熊手授与の作法を練習する中村さん(左)と立山さん

福岡空港カウンターでの2人


 宗像大社の長友貞治広報部長は「JALの皆さんには高い接客技術があります。本職の巫女も大いに刺激を受けるはず」と期待します。社員を送り出す福岡空港支店の斉藤久美子支店長は「他業種を経験することで、社会に貢献し、接客スキルをさらに向上させる機会になると思います」と話しています。


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買い物支援や外国語講座も検討

 JALと宗像市はこのほかにも、離島・大島の観光スポット「風車展望所」の一帯で除草や整地、花の種まきをしたり、「道の駅むなかた」で取り扱う農水産物を福岡空港に"特設"した「空の駅」で販売したりと、連携プロジェクトを実現してきました。


福岡空港の「空の駅」(提供:日本航空福岡空港支店)


 今後も、買い物が不便な地区での支援や、高齢者の外出、旅行の付き添い、中学生を対象とした「バーチャル海外旅行」企画、外国人観光客の回復を見据えた外国語講座の開講などについて協議を進めることにしています。(文:大塚晴司 写真:久保敏郎)


初詣の参拝者を迎えるJALグループの社員


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