ふるさとの味を引き継いで― 古賀市が協力隊員を募集

 福岡県古賀市で、地元農産物の加工品開発などに取り組んできた女性農業者グループ「農村加工所 まんま実~や」がコロナ禍で解散したことを受け、市は、グループが培ってきた味と技を引き継ぐ地域おこし協力隊「ふるさとの味伝承支援隊員」の募集を始めた。


「まんま実~や」が開発した農産物加工品や郷土料理のレトルト商品


 グループは2009年、「子どもたちに伝えたい母の味」「未来へ伝えたい古里の味」をモットーに13人で発足。地元産の果物を使ったジャムの開発や郷土料理のレトルト化などを進め、約30種類の商品を生み出した。新型コロナによる収入減や高齢化で20年12月に解散した。

 市は、食育や地産地消の推進に貢献してきたグループの解散を惜しみ、地域おこし協力隊の制度を活用して継承することに。隊員は市の会計年度任用職員として、元メンバーらから教わりながら、農産物の加工や販売、特産品開発、販路の拡大などにあたる。週4日勤務(副業可)で、月額給与は17万1037円。

 応募は9月20日まで受け付け、任用期間は最長3年。応募時に20~49歳で、3大都市圏や政令市などから古賀市に住民票を移して居住し、任用期間満了後は同市内で起業や就業して定住する意思のある人が対象。

 グループ元代表の舩越美治代さん(74)は「意欲を持って、古賀に新しい風を吹かせてもらいたい」と呼びかけている。問い合わせは、市農林振興課(092-942-1120)へ。


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