宗像・日の里団地 ニュータウンの半世紀が本に

 まち開きから半世紀を迎えた福岡県宗像市の日の里団地の歩みをたどり、今後のまちのあり方を考える「ニュータウンのあの頃とこれから 日の里団地 1971-2021」が出版された。



 日の里団地は日本住宅公団=現・都市再生機構(UR都市機構)=が開発し、1971年にまち開きした。福岡市と北九州市の中間に位置する西日本最大規模のニュータウンとして栄え、最盛期には約1万4500人が暮らした。近年は住民の減少や高齢化、建物の老朽化、空き家の増加などに直面している。

 本を手掛けたのは、2017年に活動を始めた「ひのさと記憶プロジェクト実行委員会」。証言や資料、写真などを住民と一緒に収集し、まちづくりの資源として活用するプロジェクトに取り組んできた福岡大学社会連携センターの山田雄三助教(44)を中心に10~60歳代の14人が参加し、日の里にまつわる114人から話を聞いた。

 「故郷からニュータウンへ」「まちをつくる」「子どもたち」など6章構成。山田助教が監修し、「単なる思い出集や記念誌ではなく、全国のニュータウンが同じように直面する課題解決のヒントに」との思いから、「未来をつくる」として、団地の活性化やコミュニティスクールなどの取り組みも多く盛り込んだ。

 弦書房から発売され、250ページ、1800円(税別)。申し込み、問い合わせはNPO法人まちづくり宗像が運営する「CoCokaraひのさと」(0940-26-1578)へ。


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