「イ草クッキー」大学生が開発 3月24日まで宗像で販売

イ草粉末入りのクッキー

 福岡教育大4年の松田和(なごみ)さん(22)が、畳表の原材料となるイ草を使ったクッキーを開発した。3月24日まで、グローバルアリーナ(福岡県宗像市)のグリーングラス・ベーカリーで販売している。

香りさわやか

 イ草は、生産の9割以上を熊本県が占めるが、建物の洋風化の影響で生産量が減少傾向にある。熊本市出身の松田さんはこの現状に危機感を持ち、大学の卒業研究で「イ草の食用化」に着目。昨年2月からアルバイト先の同店の協力を得ながら、食用のイ草粉末を生地に練り込んだクッキーの開発に取り組んだ。

 食物繊維が豊富なイ草は、繊維質が口に残る食感に課題があったため、試作を繰り返し、イ草の量や使用する砂糖の種類などを検討。学生や店の従業員に試食してもらいながら、口溶けがよく、しっとりとした甘さの中に、イ草のさわやかな香りを楽しめるよう改良を重ねたという。


開発したイ草粉末入りのクッキーを手にする松田さん


 4月から熊本県の中学校で家庭科の教員になるという松田さんは「イ草をより身近に感じてもらい、人と畳を結びつけられる商品になってほしい。イ草の魅力を子どもたちに伝えていきたい」と話している。

 価格は6枚入りで税別250円。問い合わせは同店(0940-33-9217)へ。


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