チンパンジー「キンコ」、山口から福岡市へ引っ越し

 山口県の周南市徳山動物園で飼育されている唯一のチンパンジー、キンコ(雌)が3月14日、2頭のチンパンジーがいる福岡市動物園に引っ越しする。野生と同じように、複数の仲間と暮らせるようにするため。1960年の開園当初から、計9頭を飼育してきたが、園からチンパンジーはいなくなる。


福岡市動物園に引っ越すキンコ(周南市徳山動物園で)

 キンコは2015年、兵庫県姫路市立動物園からやってきた。徳山動物園で単独飼育していたロメオ(雄)との繁殖が期待されたが、4年前にロメオが死に、1頭だけになっていた。推定33歳で、人の年齢に換算すると40歳代半ばにあたるという。

野生と同じように仲間と

 野生のチンパンジーは群れで暮らすが、園では新たに飼育する予定はない。このため、複数頭飼育をしている福岡市動物園に受け入れてもらうことにした。

 12日に園内で出発式が行われ、キンコに好物のイチゴやリンゴで作ったブーケが贈られた。飼育担当の小柳津未和さんは「穏やかで優しい性格なので、福岡でたくさんの人に愛されてほしい」と話した。

 獣舎には、園で飼育しているオナガザル科のマンドリル5頭の一部を移すという。


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