福岡県小郡市が西鉄小郡駅周辺の活性化につなげようと、駅近くを走る大分自動車道の高架下のスペースをイベント会場として無償で貸し出す取り組みを始めた。地元農産物を販売するマルシェやスポーツイベントなどで利用してもらい、地域交流とにぎわい創出の拠点にしたい考えだ。
市商工観光課によると、市の玄関口である同駅周辺は買い物や飲食ができる店が少なく、にぎわい不足が長年の課題となっている。
イベント会場想定、雨天でも利用可
4月から貸し出しを始めたのは、同駅と甘木鉄道小郡駅に近く、市がNEXCO西日本から鉄道利用者向けの駐輪場として借りている高架下のスペース約4000平方メートルのうち、使われていない約1600平方メートル。長さ約70メートル、幅約23メートルで、雨天でも利用できる。
市は「小郡駅高速高架下交流ひろば」と命名。地元のJAみいから寄贈された防犯灯8基が設置され、イベント開催時は甘木鉄道の協力で駅のトイレを開放してもらう。
4月15日にオープニングイベントとして、地元農産物などを販売するマルシェ「おごおりファーマーズマーケット」が開かれた。野菜を販売する団体やキッチンカーなど、同市や佐賀県基山町などの計30団体が出店。小雨が降る中、家族連れらが訪れ、買い物や食事を楽しんだ。
セレモニーでは、加地良光市長が「交通の便が良く、雨でも利用できる。小郡市をアピールする場として活用してもらいたい」と話した。
利用は事前予約が必要。問い合わせは市商工観光課(0942-72-2111)へ。