北九州市立大は2022年度卒業生の就職率が前年度より0.6ポイント増の99.3%に達し、調査を始めた1989年度以降、過去最高になったと発表した。就職活動に苦戦していた学生に対し、個別に求人情報を紹介するなど支援に力を入れたことが功を奏したという。
同大の学生支援課によると、今春の卒業生で就職を希望した1128人のうち、1120人が就職。就職率は過去最高だった2018年度の99.1%を0.2ポイント更新し、全国平均(97.3%)を2ポイント上回った。
学部別では、地域創生学群が11年連続で100%を達成。文系は99.6%の外国語学部(前年度比1.1ポイント増)と法学部(同2.1ポイント増)が続き、理系の国際環境工学部は99%(同0.4ポイント増)だった。
就職先の業種別では旅行や飲食といったサービス業の19.2%が最も高く、公務員が15.3%、百貨店や商社などの商業が14.4%で続いた。北九州市内での就職者数は前年度より3人多い224人で全体の20%を占めた。
個別支援が奏功
同大は昨年7月以降、ゼミを通じて学生の進路状況を調査。就活がうまく進んでいない学生に希望の就職先を聞き取り、マッチしそうな求人情報を紹介するなど支援を強化した。コロナ禍の行動制限緩和などで、企業の採用意欲が回復している背景もあるという。
同課は「卒業後の就職活動は厳しくなる。一人でも多くの学生が進路を決めて卒業できるよう、今後も支援していく」としている。