「柳川は特別な地」 山田洋次監督が上映会であいさつ

 山田洋次監督(91)の最新作「こんにちは、母さん」の先行上映会が7月23日、柳川市民文化会館(福岡県)で開かれた。舞台あいさつに立った山田監督は父と祖父が同市出身で、「柳川は僕にとって特別な地。そこでこんなすてきな上映会が催されてうれしい」と語った。映画は9月1日から全国公開される。

「こんにちは、母さん」9月から全国公開


舞台あいさつで柳川の思い出などを披露する山田監督(左)。右は北山さん

 映画は、大企業の人事部長として神経をすり減らし、妻や大学生の娘との関係に頭を悩ませる男性と、東京・下町で暮らす母親の物語。久しぶりに実家を訪ねた男性が、オシャレや恋愛を楽しむ母親や、温かい下町の人々と出会い、見失っていたことに気づいていく。母親を吉永小百合さん、男性を大泉洋さんが演じる。

 上映会には約800人が参加。上映後、山田監督と、警察官役で出演した北山雅康さん(56)があいさつした。山田監督は子どもの頃、お盆の時期によく柳川を訪れたエピソードを紹介。「柳川に来ると、普段は気むずかしいおやじが急に柔らかい表情になり、言葉も柳川弁になった。やっぱり故郷に帰りたかったんだな、と感じた」などと振り返った。


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