JR九州は7月24日、無料通信アプリ「LINE」を使って駅や列車内での落とし物を24時間問い合わせできるサービスを9月に始めると発表した。鉄道会社で導入するのは京王電鉄(東京)に次いで2社目。落とし物にかかる業務を効率化し、社員の負担軽減につなげる。
新興企業の「ファインド」(東京)のシステムを導入する。落とし主は専用アカウントに日時や場所、落とし物の形状や色などを送信。JR九州が登録した落とし物から人工知能(AI)が分析し、マッチングすれば落とし主に連絡する。本人確認できれば、拠点駅などで受け取れる。利用は無料で、午後9時~午前9時は受け付けのみ。英語や中国語でも対応する。電話での問い合わせ対応も継続する。
利便性向上と働き方改革めざす
JR九州では、年間約20万件の落とし物が届けられる。ファインドによると、京王電鉄での実証実験では、業務効率化だけでなく、返却率が3倍に向上した。JR九州は「落とし主の利便性向上と働き方改革の実現を同時に進めていきたい」としている。