福岡県・筑後地区を代表する伝統工芸品・久留米絣(かすり)の魅力を伝える「久留米絣大博覧会」が7月26日、福岡市・天神の大丸福岡天神店で始まった。2000種類以上のデザインの「もんぺ」や生地の販売のほか、絣の作業工程を紹介するコーナーもある。
久留米絣の技法は、国の重要無形文化財に指定されており、伝統的な幾何学模様や藍染めに加え、ポップな色柄の製品も作られている。綿素材で丁寧に織り込まれているため、丈夫で普段使いしやすく、夏は涼しく、冬は暖かいという特性がある。
大雨で被災した業者も出店
大博覧会には21の織元や問屋が参加し、ワンピースやTシャツなども並んでいる。7月、九州北部を襲った記録的な大雨で被災した業者も出店しており、工房が床上浸水した広川町の坂田織物の坂田和生代表は「無事に初日を迎え、安堵(あんど)している。この機会に久留米絣のファンを増やしたい」と話した。
8月1日までで、会場には大雨災害への義援金を受け付ける募金箱も設置されている。