福岡県大川市は、同市中古賀の旧三又(みつまた)小の校舎と敷地の売買契約を柳川市の運送会社「柳川合同」と結んだ。同社は旧校舎を貸店舗や貸事務所、宿泊研修施設などとして活用する計画で、2025~26年度の事業開始を目指す。
同小は校舎の老朽化などに伴い、22年1月、近くにあった旧中学校舎を改築した場所に移転した。
大川市は、旧校舎や体育館、運動場などの同小跡地(約1万3500平方メートル)の活用について、民間による事業展開で地域活性化につなげてもらおうと、公募型プロポーザル方式でアイデアを募集。柳川合同の企画が採用され、今年9月に約2060万円で売買契約を結んだ。
2棟ある旧校舎はいずれも鉄筋コンクリート造り3階建てで、延べ床面積は約2500平方メートルと約1300平方メートル。築40年余りたつが、耐震化工事は済んでいるという。
同社によると、旧校舎は1階に大川家具や地元産品などを展示販売する貸店舗を誘致。2階は貸事務所、3階は企業だけでなく、スポーツ大会やイベントなどで関係者が合宿したり、準備したりする際の宿泊と研修施設にすることを検討する。24年度以降、旧校舎の用途変更手続きや改修を進めるという。
同社の担当者は「旧校舎の活用は、使えるものは長く大切に使うとする会社の『もったいないプロジェクト』の目標に合致する。みなさんに親しまれる場所にしたい」と話した。