教職員の働き方改革に「トヨタ方式」 無駄削減へ宗像市 

 福岡県宗像市は7月17日、長時間労働が社会問題になっている学校現場の働き方改革として、トヨタ自動車九州(福岡県宮若市)と連携し、徹底して無駄を排除し、合理性を追求する車造りのノウハウ「トヨタ生産方式(TPS)」を全国で初めて導入すると明らかにした。

教育環境の向上につなげたい

 23日に市立赤間西小で取り組みをスタート。同社から3人程度が学校に入り、教職員約30人と共に課題を洗い出し、8月までに改善テーマを決めた上で、実践する。同小で得た知見は、他校でも活用したいという。

 市によると、教職員の1か月の超過勤務時間の上限を45時間と定めているが、2023年度は小学校で約30%、中学校・義務教育学校で約41%が上限を超えた。市学校整備プロジェクト室では「まずは、第三者が入ることで教職員に改善の余地があることに気付いてもらうのが狙い。勤務時間を削減し、精神的な余白をつくることで、教育環境の向上につなげていきたい」としている。

 市は2021年、新型コロナウイルスワクチンの集団接種でも、同社の協力を得て会場のレイアウトなどにTPSを導入し、時間短縮などの成果を上げた。


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